感想&評価『サイコブレイク』をレビュー~5年7ヶ月の歳月を経てようやくプラチナ獲得~

サイコブレイク評価感想レビュー

『PSYCHO BREAK(サイコブレイク)』(PS4)のプラチナトロフィーを5年7ヶ月の歳月を経てようやく取得したのでレビュー。

「これをプレイせずにPS4は語れない」

こう断言できるほどPS4を象徴するゲームであり、それほどに思い入れのある作品です。

なぜ今になってプラチナを獲得したのか、発売時(2014年)を振り返りつつ、『サイコブレイク』というゲームについて、感想多めに語っていきます。

プレイ時間:100時間~

サイコブレイクの思い出~前置き~

チャプター1の衝撃は今も忘れません

主人公セバスチャンと相棒ジョセフ

①~最高峰のスリルを味わったCH.1~

サイコブレイク(&ドラゴンエイジ:インクイジション)をプレイするために、当時PS4を購入した私。

チャプター1のスリルにアドレナリン爆発、そのままほぼノンストップでクリアしたのを覚えています。
死にまくりつつも工夫次第で乗り切れるその手ごたえに満足し、1周目をクリアしてすぐ2周目を始めるくらいにハマりました

「やばい、ストーリー全然分からなかった。もう1周やろう!」
確かこんな感じに、ストーリーが意味不明で理解できなくても、サイコブレイクという世界にのめり込んでいたのです。

ゲームにハマる、という状態の心地良さ・幸福感を純粋に味わったのは、もしかするとこの時が最後かもしれません。

雨降るお気に入りのシーン

②~ホラーを楽しめるか否かとは~

しかし、当時の私はここで最大のミスを犯してしまいます。
そう、Amazonのレビューを見てしまったのです。

「見るんじゃなかった…」
これほど後悔したことはありません。
おかげで私のサイコブレイクに対する満足感は一瞬にして消え失せました。

それ以降のプレイは欠点ばかりが目に付くようになり、ついさっきまで興奮状態で楽しめていたはずなのに、あっという間に意気消沈し熱が冷めてしまったのです。
そのままフェードアウトし、3周目の途中で止めてしまいました。

あれ以来、Amazonのレビューは参考にしないように、
少なくともクリアするまでは絶対に見ないように、
楽しめたゲームほどレビューは見ないようにしています。

〈こういったホラーゲームをプレイする層〉

の存在に私は勝手な偏見を抱いていたために、レビューで著しく不快な思いをすることになったのでしょう。(当時の私にはそれが理解できていなかった)

③~ホラーについて考える~

死体が散乱する凄惨な事件

映画で考えてみましょう。
ホラー映画の評価は全体的に低い傾向にあり、高くてもせいぜい3.5/5.0といったところ。

これはホラー映画を観る側が、ホラー映画の観方を分かっていないことに起因します。
(まあ駄作の割合が多いことは確かですが笑)

「あんまり怖くない」とか「主人公に感情移入できない」とか、訳の分からない視野狭窄状態でホラー映画を観ている人が多いためです。
(では、どういう観方をすればいいのかは後述)

ホラーというジャンルはそもそも万人向けではありません。
ましてやホラーゲームならなおさらです。

観るだけの映画と違って、ゲームはプレイしないといけませんからね。
そんなことさえも把握せずにプレイしている人間がこんなにもいるのか、当時は驚きました。
(↑サイコブレイクに低評価レビューがわんさか集まってしまったことに対する驚き)

血の手形から扉が浮かび上がってくるシーン

今となっては、あまりにも多種多様な価値観で生きる人にあふれ、同じ日本語を話していても意思疎通が不可能な人々が大勢いることは、十二分に理解しています。
しかし、大学生当時の純粋な精神では、批判に塗れたレビューを受け流す考え方はまだ身に付いていなかったのです。

ホラーゲームを一般的な視点から評価するのはナンセンスの極み。
ホラーというジャンルがどうあがいても一般的ではあり得ないのですから。

④~辛い食べ物で例えてみる~

サイコブレイク版ゾンビ「ホーンテッド」

例えば、激辛な食べ物

辛い物好きであれば、「世界一辛い」「狂辛」なんて謳っているほど挑戦したい気持ちがわいてくるものです。
そして、実際に食べて楽しめればそれで充分。

ここで、「世界一辛いとか嘘だ!全然辛くないし!まだ○○のほうが辛い!」という感想は辛い物好きとしては論外でしょう。
(辛くないと思ったとしても、そのことに怒るのは異常ということ)
これは辛い物好きの仮面を被った味覚異常者の戯言でしかありません。

辛い物好きとは辛い食べ物「も」楽しめる人のこと。
間違っても、料理に過剰な味付けをせずにはいられない塩分過多で不健康な味音痴の人のことではありません。

辛い食べ物の美味しさを知っている、より多くの料理を楽しめるというアドバンテージがある人のことを、辛い物好きと呼ぶのです。

2でも活躍する看護師のタティアナ

世の中にはまったく辛い物を食べられない人もいますよね。
その人たちに比べ、辛い物が食べられる人は、感覚の「閾値」が広いと言えます。

辛い物好き>辛い物嫌い

辛い物好きは辛い物嫌いの人のことを理解できますが、辛い物嫌いは辛い物好きの人のことを理解できません。
辛い物を食べられる人のほうがより広い世界を体験することができるのです。

ここで重要なのは、広い世界=優れている、ではないと認識していること。
辛い物を食べられない人に対し、優位な気持ちになって見下すような態度をとるのは問題外。

逆に、辛い物を全く食べられない人に、
「あんなものをおいしそうに食べるとか頭おかしい」
「ただ辛いだけの物を料理とは呼べない」「舌も頭も狂ってるんじゃないの」
と思われ対立することになりかねません。

また、辛い物嫌いの人に無理に辛い物を食べさせても無意味だし、より嫌いになるだけ。
我慢して無理に食べてもおいしく感じる訳がありません。

そう、大事なのは線引きです。

⑤~辛い食べ物をホラーに当てはめてみる~

見覚えがあるような洋館

ホラーにこれを当てはめてみましょう。
辛い食べ物と全く同じことが言えます。

つまり、ホラーが好きでも何でもないのに、無理にホラーゲームをプレイして、

「ぜんぜん面白くない」「怖くない」「主人公に感情移入できない」
「私が楽しめないのに、楽しめてる人間がいるのが許せない、おかしい」
「私が楽しめないゲームはクソゲーに決まってる!」

というようなレビューがAmazonには溢れてしまったのです。

特に、サイコブレイクは癖が強く本当にホラー好きでないと許容できなかったために、それが顕著になってしまったのでしょう
と今になって分析してみます。

辛い物が食べられないのに、辛い物好きと同じ目線で評価ができるはずがありません。

サイコブレイクを楽しめる人>楽しめない人

ホラーゲーム(サイコブレイク)は辛い食べ物と同じ。
面白さが理解できなかった人は、線引きを間違えた人。

的外れなレビューをしている人は、自分の失態を棚に上げていることに気付き、分不相応なゲームをプレイしてしまったと反省しましょう。
あなたは「辛い物好き」ではなかったのです

星5レビューを書いた私に意味不明なコメントを付けてきて不快な気持ちにさせた阿呆共は果たして今も生きているのだろうか。もう死んでてくれないか。

脳汁で脳みそをパワーアップ

当時の私にここまで考えることができていれば、
必ずしも、
〈こういったホラーゲームをプレイする層〉=辛い物好き
ではないことを理解していれば、こんなに長い月日をかけることなくプラチナトロフィーを入手していたでしょう。

サイコブレイクは、PS4を象徴するゲームだと個人的に思っています。
(レビューの荒れ方、アップデート、再評価、追加DLCなどなど含めても)
ですから、PS5発売前に、どうしてもプラチナトロフィーを取得したくなったのです。

当時の熱が冷めやらぬまま追加コンテンツまでプレイできていたら、もしかすると、バイオ4に次ぐほどのヘビロテゲームになっていたかもしれません。
それほどに初見プレイでは楽しめました。

未プレイの方は他者の言葉に惑わされず、一度プレイしてみることをおすすめします。
もちろん、「辛い物好き」と自負しているのであれば、ですが…。

いや、サイコブレイクをプレイすれば、「辛い物好き」になれるかもしれませんよ。
アップデートされて発売当初よりも遊びやすくなってますしね。


さて、思い出を語りはこの辺で終わり、ゲームのレビューに入ります。


ゲーム性について

バイオハザードを生み出した人のセルフオマージュ作品

バイオのセルフオマージュシーン

ここはそのままあの「ゾンビが振り返るシーン」

所々にバイオハザードを彷彿とさせる要素が散りばめられています。

だから、
繰り返し遊びたくなる。
詰将棋感を楽しめる。
自分の上達が分かる。

こういうゲームを渇望していた自分には非常に刺さりました。
特に戦闘における選択肢の広さが魅力です。

「マッチ」が最強武器

マッチ1本で火だるまに

マッチ1本で火だるまに

どんな敵もマッチで燃やせば難易度に関わらず即死。
マッチでいかに多くの敵を巻き込んで燃やせるかがカギとなります。

奇抜で外連味にあふれながら、敵クリーチャーの設定にマッチしたこの仕様は見事という他ありません。

これはまるで、口裂け女に「ポマード」と叫ぶと逃げていくという都市伝説になぞらえたかのよう。
理不尽な存在に対して優位に立つための抜け道があるからこそ、楽しめるのです。

アガニクロスボウによる戦術と戦略の拡張性

汎用性の高いアガニクロスボウ

右のホーンテッドのポーズが気になる…

アガニクロスボウは、痺れさせたり、爆弾を仕掛けたり、凍らせたり、光で目くらましさせたりできるボウガン。
敵と相対したときにいくつもの選択肢を与えてくれます。

銃火器で応戦する以外に多くの戦い方ができるのは、サイコブレイクの醍醐味。
最初にクロスボウで罠を仕掛けておけば、陰からボスを眺めているだけで倒すこともできます。

面白いのが、アガニクロスボウを作ったのはラスボスだということ。
これもキャラに適した良い設定です。

3秒しか走れない

脳をいじくり回すと銃の性能も強化できます

脳をいじくり回すと銃の性能も強化できます

主人公のセバスチャンは、無強化状態だと3秒くらいしか走れません。
すぐにバテて息を荒くし、膝に手をつき休みだします。
私は初プレイ時「体力なさすぎだろ!」と笑ってしまいました。

これはつまり、「必要な時以外は走るな」という意味なのです。
そこにすぐ気付けるかどうかはやはり「慣れ」なのでしょうけども、このシステムに文句を言うのはお門違い。
3秒しか走れないことにより、工夫の余地が生まれる訳です。


まさに「精神崩壊」な世界観

肉を切り刻むサディスト

「G線上のアリア」が流れるにふさわしくない光景ですが…

狂気的ヴィジュアルと耽美的グロテスク

バッハの「G線上のアリア」をBGMに、死体を切り刻む大男(サディスト)。
辺りは死体が散乱し、血の海と化したグロテスクで異様な光景でありながら、なぜか美しさも感じられます。

気持ち悪く歪で吐き気を催さずにはいられない凄惨な状況に、異形の怪物たちはひどくうまく馴染んでいて、どこか懐かしささえ漂うほど。

これぞ、サイコブレイク。
ラウラキーパーのデザインには、安心感すら覚えます。

この登場にはかつてない興奮を覚えました

血溜まりから這い出てくる「ラウラ」

通称「金庫ヘッド」

頭を叩きながら現れる「キーパー」

ルヴィクの生み出した狂気の世界は、精神の安定を求める人には合わないでしょう。

口裂け女に「ポマード」と叫べば助かるからといって、安直に毎回叫び散らすのでは面白くありません。たまには、口裂け女にしっかり向き合って、心を開いて将来について相談してみてはいかがでしょうか。
この世界を楽しむには、そんなユニークな発想が求められます。

これまでの数少ない質の低い経験のみに照らし合わせては、正当な評価はできません。
まずは、精神を崩壊させてみましょう。

なぜすべてが自分の価値観に内包されてなければいけないのか?
その必要は全くない!ということに気付ければ、もうあなたは立派なホラーマイスターです。

似つかわしくないひまわり畑

ロケーションが豊富なのもサイコブレイクの魅力

ちなみに、バッハの本名は、ヨハン・セバスチャン・バッハ。
主人公セバスチャンもまたこの世界を作り出した一因であるという伏線が実は含まれているんですね。


難易度について~本当に理不尽なのか~

ホラーゲームは万人受けするジャンルではないのだから、万人がクリアできるものではないのは当たり前と言えます。
(バイオハザード4も後からEASYより下の低難易度が追加されたことを覚えているでしょうか)

即死攻撃の緊迫感

恐怖を打ち消すのではなく、受け入れる

恐怖を打ち消すのではなく、受け入れる

即死攻撃の多さに辟易している人の声が目立ちますが、彼らはホラーに安心感を求めてしまっている人たち。
レベルを上げまくり武器防具を完璧に整えボスに挑むような(絶対に全滅しない)ドラクエのプレイスタイルを、ホラーゲームでもやろうとしてしまっているのです。

考え方を変える必要ありでしょう。

即死攻撃があることにより、難易度が低くても体力満タンでも気を抜けないスリルが生まれます。
だから、死なずに切り抜けられれば自分の上達度が分かりますし、持ちうる手段をすべて活用する快感に浸ることができるのです。

決して理不尽ではありません。
(まあ、セバスチャンにとっては理不尽そのものですが笑)

「考えながら」プレイするゲームである

スニークキルは気持ちいい

スニークキルが決まると最高に気持ちいい

これは、グリーンジェルによる強化なしでプレイしてみるとより実感できます。
体力上限とか走行時間とか武器の威力とか、無駄にパワーアップさせてしまうから無駄な行動を取りがちになるということに気付けるでしょう。

銃で撃つのか、アガニクロスボウを使うのか、罠にはめるのか、マッチを使うのか、一旦距離を置くのか、
最善の行動を取れるように常に考えながらプレイする、「脳みそを駆使する楽しさ」がサイコブレイクにはあるのです。

そして、その楽しさは難易度が上がるほどにアップしていきます。

難易度「悪夢-AKUMU-」について

最高難度悪夢クリア

実際はもっと死んでます…

即死攻撃が多いなんてレベルではありません。
最高難度「悪夢-AKUMU-」は、すべてが即死攻撃です。

これは非常に疲れました。なかなかに忍耐力を使いました。
だって、本当に些細な一撃で死ぬんだもの…。

梯子を上ってるときに上からホーンテッドに蹴られて死んだ時の屈辱感は凄まじいものがあります。
(攻撃を避けても攻撃後の敵の肘が掠るだけで即死。もはや笑えます)

「考えながら」プレイしないといけないのはもちろん、「入念に計画を練ってから」プレイしないとクリアできません。
難しい分、達成感はひとしお。自分の作戦が上手くいった時の脳汁ぶしゃあ~感はたまりません。

サイコブレイクの真髄は、悪夢-AKUMU-にあると言っても過言ではないでしょう。
(ルヴィクの狂気的世界にふさわしい難度と考えれば、むしろ適切かも)

「悪夢-AKUMU-」クリアトロフィーの取得率は1.8%。
1000人中18人が取得していることになりますから、難しさの割に多いと思います。

サイコブレイクの面白さを十二分に理解しているコアなファンが多いからかもしれません。
世の中には、グリーンジェルによる強化なしで悪夢-AKUMU-をクリアする人もいるようですし、ほんと、世界は広いですね。


ストーリーは難解だが…

キッドマン主人公の追加DLCはプレイ必須

キッドマンの謎が明らかになります

スニーキングがメインで非常に楽しめました

1周プレイするだけでは、ストーリーの全体像を理解することはほぼ不可能です。
キッドマン主人公の追加コンテンツをプレイすれば多くが明らかになりますが、あまりにも発売が遅すぎましたね。

これは、製作者側のミスと言うしかありません。
追加コンテンツが最初から入っていれば、不毛な争いはなかったはず。

サイコブレイク2をプレイする前に、
『THE ASSIGNMENT(ザ・アサインメント)』
『THE CONSEQUENCE(ザ・コンセクエンス)』

の2作は必ずプレイしましょう。2のストーリーへの没入感が桁違いにアップしますから。

キッドマンの透けブラに釘付け

多くのプレイヤーを刺激したキッドマンの

ただ、個人的にはストーリーが意味不明でも楽しめるのがホラー作品だと思っています。

理解できないものを理解できないまま受け入れる。
謎を謎のままに楽しむ。
語られない余白の部分に思いを馳せる。
自分なりの解釈をしてみる。

そんな心の余裕が大事。

サイコブレイクに関しては「巻き込まれた側の人間が全貌を解明できるはずがない」と考えれば納得できるでしょう。
多くの人が理解できなかったということは、そもそも理解する必要がないのかもしれませんしね。


ラスボス戦は正直大好き

ラスボスのルヴィク

ラスボスの「ルヴィク」。悪役としてのカリスマ性は随一。

「これまでのプレイ全否定じゃん」「雰囲気ぶち壊し」などと批判の多かったラスボス戦。

正直、私は大好きです。

これを楽しめないのは、「ホラー映画の観方が分かっていない人」と同じ人たちでしょう。
わかってないな~と思うしかありません。

『貞子VS伽椰子』を楽しめるタイプの人なら間違いなく楽しめるはずです。
(伽椰子が呪いのビデオを握りつぶすところとか最高に笑いました)

ホラーと笑いは紙一重。

少し隠れるだけですぐに見失うホーンテッドのように、
柵を挟みセバスチャンとにらめっこするサディストのように、
梯子の上から恨めしそうにこちらを覗き込んでくるラウラのように、
ホラーにはしばしば「お笑いポイント」が発生します。

かの『呪怨』もギャグに近くもはや笑いながら観れる映画なのですが、そう、それでいいのです。

ラスボス戦はちまちま戦わなくていい

弾の節約が必要ないので思う存分撃てるのがポイント

巨大な脳みそに落下し粘液を体に絡ませながら跳ね飛び、ボスに殴られ空中にぶっ飛ばされて、
ちょうど空中にあった車の固定銃座で迎撃し、またぶっ飛ばされて体に鉄骨が突き刺さり、
息も絶え絶えのところにタイミングよくロケットランチャーを持った敵の死体が降ってくる…

そう、笑えるのです。
だから、面白いんです。

これを楽しめないのはもったいない。
怖くないから面白くない、なんて評価は的外れなのです。

だから、もっとB級映画を観ましょう笑
ホラーというジャンルの観方(接し方)が分かるようになるはず。

感情移入なんて要りません。
フィクションに独りよがりなリアリティを求める必要はありませんから。


まとめ:サイコブレイクで心の閾値を広げろ

脳みそが表すものとは

サイコブレイクを象徴する「脳みそ」

発売後すぐに投げ売りされ「在庫ブレイク」などと揶揄されていたことを思い出します。
今はセール時であれば1,000円未満で購入可能(この影響が2にまで及ぶとは製作者も思っていなかったでしょう)。

プレイヤーに恵まれなかった不遇のゲーム『サイコブレイク』。
ルヴィクの狂気を生み出したのは「間違った正義感」によるものですが、現実世界でもそれは変わりません。

私は、「同調圧力」なるものの恐ろしさをサイコブレイクを通じて学ぶことができました。
感情は伝染します。それも負の感情であればあるほど、的確に素早く。

2020年に改めてプレイして「やっぱりこのゲーム好きだわ」と思いつつも、あの時の負の言葉に塗れたレビューが頭を過ぎり続けました。
そのせいで未だに素直に楽しめなかったです。もうこんなに時間が経っているのにね。

でも、悪夢-AKUMU-をクリアしプラチナトロフィーをゲットすることで、それらを払拭できたように思います(久々にレビュー見たら、普通に評価高くなっていましたしね)。

マネキンの頭に押しつぶされるまさに悪夢

自分の矮小な価値観のみに照らし合わせ、作品を評価するのは誰も得しません。損するだけ。
もし、初期から正当な評価がなされていれば、すでに『サイコブレイク3』まで発売されていたでしょう。

フィクションにおける含意を読み取る努力を怠った人間に、フィクションを語る資格はありません。
そのことに気付けない愚か者たちがいつの時代も、焚書坑儒に類する唾棄すべき行為を行い、誰も望まない世界へと導くのです。

人は基本的に、自分が可愛くて可愛くて仕方がありません。自分が大好き。

だから、生きている。
だから、こんな狂った世界でも生きていられる。

自分の守ろうとしている世界(自分の精神)が、他者を傷付けてでも守る価値がある訳もないのに。

ラウラに殺さるのなら本望…?

ラウラに殺されるのなら本望…?

時には、自ら精神を崩壊させてでも物事を受け入れる度量の広さが必要だと思います。
そうすることで、ゲームに限らずいろんな分野の作品を楽しめるようになるでしょう。

辛い食べ物が食べられるように、ホラーを楽しめるように、『サイコブレイク』で精神を崩壊させて、「心の閾値」を広げよう。


以上、『PSYCHO BREAK(サイコブレイク)』のレビューでした。




追加DLC感想(ネタバレあり)

トロコンしました

100%達成するほど楽しめました

THE ASSIGNMENT&THE CONSEQUENCE

キッドマン主人公の追加DLC

『THE ASSIGNMENT(ザ・アサインメント)』と『THE CONSEQUENCE(ザ・コンセクエンス)』は、キッドマンが主人公の追加DLC。
あの時キッドマンは何をしていたのか、なぜ傷だらけだったのか、ストーリーの謎も明らかになります。本編よりもホラー度が高く、スニーキングメインで楽しめました。

バイオハザード4で言うところのエイダ編みたいなものですね。ただ、エイダ編とは違い、ストーリーの根幹に関わりすぎていて、おまけ要素ではありません。なぜ有料DLCにしてしまったのか。このコンテンツ込みでサイコブレイクは成立するので、どうにか最初から含めていてほしかった、というのが正直なところです。まあ、十分に楽しめたからいいんですけどね。

新鮮な気持ちで始められる

序盤は武器なしで切り抜けなければならないエリアが多く、ホラー度も緊張感も本編より増し増し。短い分充実していて、まさにホラーゲームな感じを味わえました。おおよそ私が求める要素はすべて含まれていたのではないでしょうか。それくらい完成度が高いです。

シェード(ライトウーマン)

実に不気味です

一方、ゲーム的ネタ要素や隠し要素が多く、なぜこの楽しさを本編にも入れなかったのか?と思わずにはいられませんでした。
脈絡なく巨大カタツムリがいたり、それにフラッシュライトを当てるとハートマークを出しながら喘ぎ声をあげたり(カタツムリが!笑)、クリーチャーがオタ芸を披露していたり(これは一見の価値ありです)…気づかない人はそのまま気づかずに終わるだろうに、それらを入れる精神。そういうユーモアは本当に好き。

ハートマークを出すカタツムリ

最初バグかと思いました…

タンゴゲームワークス

Tango Gameworksのロゴがカタツムリでしたね、そういえば

オタ芸:動画(閲覧注意!?)

it’a true wolrd.狂ってる?それ、誉め言葉ね。

そんな声が聞こえてきそうです。

ケミカルライトで倒せるラスボス

最後の一撃は、せつない…

ラスボスにいたっては、オタク棒(ケミカルライト)をぶつけるだけで倒せます笑。しかも、「びよよ~ん」という効果音と共に。
(この状況でショットガン以外を使う人間を想定しているのが驚き)

なによりキッドマンが魅力的

本編では語られないキッドマンの奮闘・葛藤を見ることで、より好きになりました。3あたりでぜひとも主役になってほしいですね。

黒猫セーブ

黒猫と赤いソファと美女と

キッドマンの魅惑的ヒップ

かの有名なアンドロイドにも劣らない

こんな未来もあり得たのだろうか

BADEND(BADEND)

THE EXECUTIONER

なんとキーパーが主人公

THE EXECUTIONER(ザ・エクセキューショナー)は一風変わったコンテンツ。
とある親娘の話で、父親が娘を探し助け出すために、STEMにキーパーの姿で侵入します。頭が金庫で視界が狭いからか、一人称視点。

このDLCをプレイしたおかげで、セバスチャンとジョセフが大嫌いになりました笑。
アガニクロスボウにスナイパーライフルに火炎瓶に、とにかくウザすぎです。
本編の敵クリーチャーもこんな気持ちだったのかなあ。

ラウラの手を召喚するキーパー

ラウラの手を召喚するキーパー

一方、キーパーは大好きになりました。
とにかくかっこいい。何も喋らないがゆえに、その心情を慮ってしまいます。

クリア後、STEMに関する重大な秘密が明かされますし、案外重要なコンテンツなのかもしれません。思いのほか難しかったですし。
(主にセバスチャンとジョセフのせい)

Sランク達成

これら3つのDLCをプレイしてこそ、サイコブレイクの真価が分かります。
まだ未プレイの方はぜひ遊んでみてください。