感想『テリーのワンダーランドRETRO』~人生を振り返る旅。ダークドレアムへの道のり~

『テリーのワンダーランドRETRO』評価感想レビュー

『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランドRETRO』(Switch)で小学生ぶりに初代ドラクエモンスターズをプレイしました。

モンスターズ3が発売されると聞いて懐かしくなり、ちょうどセール中だったのもあり購入。
小学生時には成し得なかった「ダークドレアム」の配合でもやってみるかと思い始めたところ、見事にハマりました。久々にドラクエを楽しめて良かったです。

「RETRO」はオリジナルといくつか変更点がありプレイしやすくなっています。小学生の時よくやってたという方はプレイしてみてはいかがでしょうか。

プレイ時間:120時間

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「RETRO」のオリジナル版と変更点(違い)について

とにかく懐かしい

ここのBGMは脳裏にこびりついている……

以下、主な変更点(違い)です。

  • 移動速度1.5倍にできる
  • 背景を選べる
  • 通信要素削除

移動速度1.5倍は本当に助かりました。いくら思い出補正があったとしても、元の歩く速度では到底プレイしていられなかったでしょう。でも、あの遅さが時代を表しているのかもしれません。今は何でもかんでも時短時短時短ですからね。映画すら早送り(死語)で観る人もいると聞きますし……。

画面外の背景イラストを選べます。気分によっていろいろ変えていました。昔、スーファミでゲームボーイのゲームをやる時にもこんな風に背景を選べたような気がするなあ……(懐古)。

通信要素は全部削除されているため、お見合いや対戦は不可となっています。思い出を懐かしむためのプレイにおいては別にいらないので、これは気になりませんでした。でも、人によっては不満でしょうね。せっかく携帯できるSwitchなのになんで?と。これが大人の事情と言う奴ですよ、まったくつまらん世の中ですな。

小学生ぶりのプレイは、懐かしみ半分、心残り解消半分

ホイミンはいいよね

モンスターズ3の体験版をプレイしたところ、非常にモンスターズがしたくなり購入しました。いつの間に「RETRO」なんて発売されていたんですね。

しかし、モンスターズ3はピサロが主人公なのには驚きました。魔王側の存在を主人公にするか普通?と。(ちなみに体験版は20分で断念。あのグラフィックではなあ……笑)

発売までの2週間でダークドレアムまで行けたら3買ってもいいかなと思って始めましたが、間に合いませんでした。2週間では無理でしたね。なので、3は今も購入していません。おかげで、命拾いした気がします。

世間の評価評判を見るに実際にやっていたら不満爆発していたでしょうし。体験版をプレイしといて良かったです。最低でもドラクエ11のグラフィックで作ってくれないとダメですよ。だって、11すら2017年のゲームですよ?ドラクエ3のリメイクといい、どうして手を抜きたがるかね?手を抜くくせに、発売は遅い・バグはある・追加コンテンツで金をとるの三重苦。新作に新鮮さがなければ、それは嘘ですよ。新作とは言えません。発売しないほうがマシ。

ということで、懐古するのが一番いいというね。笑

グリズリーの呪縛

テリワンを象徴するグリズリー

テリワンを象徴するグリズリー

結局、グリズリー、ユニコーン、キラーマシン、キングレオの呪縛からは逃れられませんでした。小学生の時から何度やっても、この4体は必ず配合して連れていくことになるんですよね。特にグリズリーは興奮しますよ。あの攻撃力は最高です。この歳になっても、その魅力には抗えません。グリズリーをレベルアップさせてる時、小学生に戻ったかと思いましたよ。笑

グリズリーと言えば、小学生の時。友達にグリズリー3体パーティの奴がいたことを思い出します。当時自分が連れていたのは、はねスライムとかソードドラゴンとかそのあたり。ましてや、同じモンスターを3体連れていくなんて発想は微塵もありませんでした。小学生ながらに「気持ち悪いな、こいつ」と思ったのを覚えています。いくら強いとはいえ、3体はないでしょう。はあ、グリズリーとあいつはセットで記憶されちゃっててウザいなあ笑。

もちろん今回グリズリー3体なんてパーティにはしませんでしたが、あの時「この熊が強い」と知った感動が忘れられないんでしょうね。今だったらアプデで下方修正されたに違いありません。なんというか、バグなのか設定なのかはともかく、当時にはまだ世間全体に「寛容さ」があった気がします。実に懐古。




ダークドレアムという心残り

ダークドレアム達成

小学生当時、どうしてもダークドレアムまでたどり着けませんでした。わたぼうを配合に使いたくなかったからではなく、毎回デスピサロあたりで飽きてしまっていたのです。ひたすらにはぐれメタルを倒してレベル上げて配合を繰り返してという行為に何の面白さも感じなかったのです。むしろ、苦痛にさえ感じていました。それよりも私は外で遊ぶことのほうがはるかに楽しかった。

まあ、グリズリー3体のあいつは、せこせことダークドレアム+99を目指していましたけどね笑。うーん、今でもそんなことやりたくないのに、よくもまあ、いや、すごいわ。その根気強さは、素直にすごい。こっちがお見合いしようと持ちかけても、「能力がMAXいってないとダメ!こっちのモンスターが弱くなる!」なんて断られましたからね。当時ネットもなにも普及してないのに、どうやってその性質を獲得してしまったのか。オタク気質の人間は生まれながらにそうなのかなあ。

やっぱり心残りだったんですよ。ダークドレアムまでたどり着けなかったことが。テリワンはそこまでやって全クリって感じがありますし、途中で飽きてしまう根気のない自分を払拭したかったんでしょうね、ずっと。気持ち悪いと思いながら、あいつの根気強さには尊敬の念を抱いていたのかもしれません。

そして現在。100時間近くもかけてダークドレアムまで配合できました。ようやく配合ルートの頂点まで登り詰めました。別に、レベル10もしくは必要なとくぎを覚えたらすぐ配合すれば、そんなに時間はかからなかったでしょうけどね。対戦ができるわけでもないのに、律儀に能力値の限界がくるまで上げてしまいました。これ絶対、グリズリー3体野郎のせいだ。ほらよ、今ならお前とお見合いできるぜ。笑

いやしかし、達成感ありますね。小学生の頃やり残したことを一つ解消できたのは非常に充実感があります。しかも、ダークドレアムで終わりではなく、追加で20時間もかけて、一番好きなモンスターである「竜王(DRAGON)」とテリワンを代表する「ゴールデンスライム」を配合し、当時理想として思い描いていたパーティも作りました。よし、もうこれで十分。充分満足。吟遊詩人たおしてゴルスラのHP999とかさすがに目指さないぜ?笑

テリワン小学生時思い描いた理想のパーティ

ダークドレアムはなぜ色違いなのか

こういう想像させる余地がレトロゲームの醍醐味

おそらく多くのプレイヤーがそうかもしれませんが、私はダークドレアムがあまり好きではありませんでした。なぜなら、デュランの色違いだからです。なぜ最強モンスターが色違いなんだろう?と落胆したのは当時の小学生だけではないはず。単純に飽きるからだけでなく、小学生時にダークドレアムまでたどり着けなかったのは、これも大きな要因の一つだと思います。

しかし、とあるYouTubeチャンネルで観た、「テリー=ダークドレアム説」。これで少しだけダークドレアムが好きになりました。確かにそう考えれば、デュランの色違いであることにも納得がいきます。というか、この動画を観なかったら、今回もまたダークドレアムまでたどり着かずに飽きていたかもしれません。

雑多などうでもいい情報に溢れる昨今。ニュースの99%が自分とは何の関係もない情報と言っても過言ではない現代。得る必要のない情報の海の中でおぼれ死ぬような状態になっておかしくない現状。でもその中には、過去の心残りやわだかまりを解決してくれる有用な情報もわずかですが含まれているのだと気づけました。

今回はゲーム程度のことでも、実生活に影響に与えている過去のイベントは数多くあります。何らかの禍根やトラウマを残している出来事も、もしかしたら自分のせいではなく、明確な他の原因・理由が存在する可能性は少なくないはずです。当時の未熟な精神では解決できなかったことも、こういう風に少しずつでも解決出来たら、その時こそ真に大人になれるのでしょう。それこそ、子供の時に思い描いていた「理想の大人」に。

それまではこうしてあえて懐古しようではありませんか。ただ新しい物事が受け入れられなくなったのではなく、心に傷をもたらした要因を探求し見切りをつけたいがために人は懐古するのです。メンタルの復元作業にレトロゲームは役立っているのかもしれません。ということで、懐古厨のおっさんがいても、生暖かい目で見てやってください。笑




過去を振り返る旅、レトロゲーム

もんすたーじいさんのパーティはガチだと改めて知る

それにしても魔王たちの特別感はいくつになっても興奮しますね。昔の粗いドットだからこそ滲み出る強者の風格。ゾーマは別格として、竜王(DRAGON)とシドーには特にそれを感じます。歴代の魔王を仲間にできるというのは本当に画期的でしたね。子供がハマるに決まっています。当時ダークドレアムまでの配合表をノートに書き記していたのを思い出しました。ゲームとしては何度も途中で飽きていたけれど、魔王たちに対するあこがれはあり続けましたからね。

今回のプレイは過去の人生を振り返る旅のようでした。

プレイ中に何度も昔のことを思い出しました。嫌なことも楽しいことも。現状を見ると、理想の人生とは到底言い難いです。あの日掲げた目標や野望を何一つまだ成し遂げていません。しかし、こうして些細なことでも一つひとつ心残りを解消していった先にようやく未来が待っているような気がしています。

上でも触れましたが、子供の時ハマったゲームをプレイするのは、精神治療のカウンセリングに近いかもしれません。

自分の精神を詳らかに開示していくのです。
アルバムを眺めるように、日記を読み返すかのように、ゲームをプレイする。

それはクリアが目的ではありません。

「自分は何が好きだったのか」
「本来どういう人間だったのか」
「そしてこれからどう生きたいのか」

これらをじっくりゆっくり吟味していくことが目的なのです。

残念ながら、ダークドレアムまで到達したことで、逆に、モンスターズ3をプレイする気力はもうなくなりました。思い出を汚したくないからか、モンスターズそのものが目的ではなかったことに気付いたからか。ともかく、私の中でモンスターズは新作としてプレイするようなゲームではないのでしょう。ドラクエ11くらいのグラフィックであれば、迷わず購入してプレイしていたでしょうけどね。

中途半端なグラフィックは過去との決別ができていないようで、新作としての役割を果たせないと判断したのもあります。懐かしむためのゲームなら、過去作をやったほうがメンタル的にも良いですからね。特にいまなら、イルルカのRETROがプレイしたいなあ。

とはいえ、ほどほどにしたい

新発売のゲームはどんどん積みゲーと化していく中、ふと気分で買った昔の作品は連日やり込んでしまう。我ながらこれは危ない兆候です。心残り解消のためどころか思い出に浸って抜け出せないほうの懐古厨になりかねません。笑

しかしおかげで、PS4どころかSwitchのゲームすら超絶ハイクオリティなグラフィックに見えるようになりました。時折レトロゲームをプレイするのはこの意味でもありですね。初心に返るのはやっぱり大事。


以上、『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランドRETRO』(Switch)の感想でした。


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