スラッシャー・コメディ映画『ザ・スイッチ』を視聴したので、思ったこと・感じたことをまとめました。
前情報なしに観ましたが、予想外にグロく、予想以上に面白かったです。
お酒を飲みながら観るには、最適な映画でしょう。
体だけおっさんで心は乙女な人間の多い昨今では、タイムリーな映画と言えます。たぶん。
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あらすじと概要
ミリーは、片思い中の同級生にも認識されない地味な高校生。親友たちと普通の学校生活を送っていたが、ある13日の金曜日、連続殺人鬼“ブッチャー”に襲われ謎の短剣で刺されてしまう。間一髪、命は取り留めたミリーだが、次の朝目覚めるとミリーとブッチャーの身体が入れ替わっていた。女子高生姿のブッチャーが虐殺計画を進めるなか、中年男姿のミリーは24時間以内に身体を取り戻さないと一生元の姿に戻れないことを知り…。
簡単に言うと、連続殺人鬼と女子高生の中身が入れ替わる話です。
誰もが一度は抱いたことのある(?)女子高生になりたい!という願望を実際にやってしまった映画。
近年流行っている、転生モノや異世界モノに通じるものがあります。
現実逃避を特技とする日本人には馴染みある設定で、楽しめること間違いなし。
真剣に観るような映画ではないので、片手にお酒か、友人と談笑しながらがおすすめです。
割とどうでもいいことを並べた感想
以下、本作を鑑賞した感想。
ネタバレは極力なしですが、そんなもの気にする映画ではないかも。
気になっているのであれば、こんな感想なんか読まずにさっさと映画を観ましょう。
165cmで小柄な女の子かあ
主人公の女子高生ミリーはいじめられっこ。
地味で冴えない小柄な女の子とされています。
しかし、身長165cmかつそのルックスでそれはないよね?
と思わざるを得ませんでした。
少女漫画の主人公がみんな美少女なのと同じ理由か?
というか、いじめっこのリーダーっぽい女の子は150cmくらいしかないけど?
まあ、これらは役者の問題で、どうでもいいと投げ置くとして、
身長165cmってアメリカだと小柄なのでしょうか?
気になったので、調べてみました。
すると、
アメリカ人女性(白人と黒人)の平均身長は、約165cmだそうです。
平均とジャストなら、小柄で正しいのかな。
(ちなみに、男性は178cmらしい)
日本人女性の平均身長は約158cmだから、比べるとやはり大きいですね。
縦だけでなく横にもデカいからなおさらそう見えるのでしょう。
平均身長は、住んでいる場所や人種、所得とも相関関係があるそうなので、意外に奥深い要素なのかもしれません。
身長と言えば、最近騒ぎになった170cm人権問題。
女性が高身長を好むのは、もはや本能です。学生時代にヤンキー系のちょっとオラついた男子がモテるのもそう。
論理的に思考して自分の好みを割り出しているなんてありえないですからね。
結局、「動物」なんだよなあ、お互い。
ここで真に問題なのは、発言そのものではなく、若者の平均身長が実際に下がってきていること。
子供の身長には、両親の栄養に対する意識が影響します。
親がまともな食事、まともな生活をしていなければ、子供にその害が及んでしまうのです。
つまりバカは子供を産まないほうが良い、という二進も三進もいかない結論にたどり着いてしまうので、これ以上はやめましょう。
栄養学と農業は義務教育にすべき、と常々私は思っているのですが、
この資本主義社会でこの腐った日本で、その実現は無理だろうなあ…。
演技力があってこその映画
本作『ザ・スイッチ』は、本当に入れ替わっているように見える演技力があってこその映画です。
ミリーとブッチャー。両俳優の演技がなければ成立しません。
邦画で同じようにこれをやるのはおそらく無理だろうと思います。
役者だけでなく歌手もですが、ヘタクソな人って表舞台に上がってこないんですね。アメリカは。
最低限ラインを当然超えていてはじめて、評価されるされないの判断が下される。
ジャスティン・ビーバーが好きって言うとアメリカではミーハーだと馬鹿にされるらしいですが、「いや、ジャスティン・ビーバーはめちゃくちゃ歌上手いし!」と思いますよね。
歌手なのに歌がヘタクソでも売れまくる日本に比べれば、いったい何の問題があるのでしょう。笑
日本人の演技は、普段日本人を見慣れていない外国人が見ても、違和感だらけだそう。
ならば、日本人を見慣れている日本人が、日本人の演技を気持ち悪く感じるのはもはや必然ですよね。
どうして、日本人はあんなに叫びたがるかね?
どうして、邦画は音量バランスがイカれてるかね?
どうして、失敗ばかりの実写化を繰り返すかね?
もっと腹から声出せよ!
もっと演技で表情で状況を説明しろよ!
余計な野暮なセリフが多すぎるんだよ!
とツッコミたくなるので、特殊な場合を除いて邦画は観ないようにしています。
(もちろん、面白い邦画があることも演技力のある俳優がいることも知っていますが)
日本でまったく知名度のない役者、ちょっとした脇役でも演技がヘタクソってことがほぼない。
本作はそれを再認識させてくれました。
日本はもう、ゲームとアニメに本気で国を挙げて力を入れたほうが良いのではと思いますね。
このままいくとゲームが衰退してくるのは目に見えてますし、アニメも原作が枯渇すればいずれ見向きもされなくなるでしょうし。
日本人は空気を読んで気持ちを押し殺して行動・発言する演技力はあるのになあ…。笑
いや、今はそれすら危ういか。
オチが実にアメリカ
警察官の姉がいる前で、普通に人をぶっ殺す妹(しかも明らかにオーバーキル)。
それに対し、「やるわね」って褒める姉。もう、これまさにアメリカ。
アメリカって形容詞で形容するしかないほどのアメリカさ。
(姉に銃を投げ渡すか、せいぜい銃で撃ち殺すなら納得できたけども)
相手が悪人でさらに男であれば、こっち(かよわい女)は何したっていいんだ!という思想を、本作は包み隠さずガンガン訴えかけてきます。
あのオチはザ・アメリカです。
清々し過ぎて、逆に気分が悪くなるくらいに。
悪人が悪人のまま終わるストーリーが多いのは、
他人に舐められたらダメという価値観が横行するアメリカの幼稚な社会において、
シンプルでないと心がそれを受け入れられないからではないかと推察できます。
この映画がコメディであるという点を除いて考えるとしても、
基本的にアメリカは単純な勧善懲悪モノでないと大衆受けしないっぽいですね。
日本的な「悪人にも実は辛い過去がありました」という話だと、心がぐちゃぐちゃになって脳みそが拒絶してしまうのでしょう。
アメリカ社会というのは、実は非常に幼稚らしく、学生の間で特にそれは顕著。
アメフト部を頂点とする学内カーストをはじめとし、舐められたら終わりの関係が死ぬまで続くようです。
映画でよく見ますよね、いじめられっこがいじめっこにちょっとやり返してみたら、次の日には腰を低くして挨拶してくるとか。
銃が当たり前にある社会では、舐める舐められないは死活問題なのかもしれません。
これだから歴史の浅い国は!とカースト下位とされるギークボーイたちは憤っているとかそうでないとか。
日本で、学校でのカーストや、陰キャ陽キャなどの言葉が流行りだしたのは、幸いにも私が学生ではなくなってからでした。
「たかが学校ごときでしかも日本の学校でカースト制度とかねえよ」と学生でない自分は笑い飛ばしたくなるのですが、
当事者たちはけっこう真剣にそんなものがあると思い込んでる節がありますよね。
正直言って、日本人の9割以上陰キャです。これは断言できます。
なぜなら、日本人に陽キャが多くいて、彼らが国を主導してるなら、こんな国になってねえからです。
(それに、このクソ暑い中いつまでもマスク着けんだろう、陽キャなら)
なので、学生たちはなんちゃってカースト制度なんて気にする必要は一切なし。
ほんと、アホくさい。
原題は、『FREAKY』
本作は、日本版タイトルだと『ザ・スイッチ』ですが、原題だと『FREAKY』。
Freakyの意味は、奇妙な・気まぐれな。
スイッチのほうがわかりやすいけど、Freakyには複合的な意味が込められてそうで、考察の余地がありますね。
本作は、ホラーSF『ハッピー・デス・デイ』と同じ監督なので、後に続く伏線がありそうです。
探してみるとまた別の楽しみ方ができるかもしれません。
原題と違うタイトルの映画で思い出すのは、やはり『ゼロ・グラビティ』。
あれほどなぜゼロを付けたの?と問いただしたくなる作品は初めてでした。
いやいや、ゼロを付けちゃいかんでしょう!意味が真逆になるじゃん!と日本のセンスを疑ったものです。
あと、『ぼくのエリ 200歳の少女』という映画もそう。
まあこれはこんなタイトル(&ぼかし)のおかげでミスリードされることによって、逆に楽しめましたけどね。
いずれ感想を書こうと思ってます。観たのはもう10年くらい前ですが。
内容に影響しなければ、別にわかりやすいほうがいいんですけどねえ。
本作がどうなるかは続編次第ですね。
感想まとめ『ザ・スイッチ』
特に語るような内容のないコメディ映画なので、とりあえず気になった方は観たらいいのではないでしょうか。
無駄にグロいことを除けば、誰でも楽しめるタイプの映画ですし。
ただ、ひとつ思ったけれども、最近の映画、オネエなキャラ多くね?
しかも絶対、理解のある友人として登場するんですよ。
この点に関しては面倒なのが増えそうなのであまり言及しませんが、
ああいう人たちはどうやって、「男である」「女である」を定義してるんだろうと純粋に疑問に感じます。
明確な線引きがあるからこそ、自分がどちらか一方に当てはまらないと思える訳ですよね?
その定義をぜひとも聞かせてほしいな。
まあ、男であろうと女であろうとどちらでもなかろうと、所詮、人間。個人的にはマジでどうでもいい。
例外は例外らしくしとけ。
よし、この話題はこれで終わり。
『ザ・スイッチ』は、余計なことを考えずに頭を空っぽにして気軽に楽しめる、ザ・映画です。
Amazonプライムビデオにありますし、暇な方はお酒を飲みながらでも観てみては?
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以上、『ザ・スイッチ』の感想でした。
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