感想&評価『スティクス シャーズ・オブ・ダークネス』~I’ll be back… 奴は二度毒を吐く~

スティクス シャーズ・オブ・ダークネスのレビューと感想・評価

『スティクス シャーズ・オブ・ダークネス(Styx:Shards of Darkness)』(PS4)のプラチナトロフィーを取得したのでレビューします。

ゴブリンが主人公という珍しいステルスアドベンチャー。
主人公スティクスのユニークなキャラと手ごたえのある難易度にハマり、楽しくプレイすることができました。

プレイ時間:40時間ほど(プラチナ取得まで)

ゴブリンが主人公

ゴブリンが主役のゲームはおそらく唯一無二ではないでしょうか。
本作は、ゴブリンの盗賊「スティクス」を操るステルスアドベンチャーゲームです。

このゲームが好きになるかどうかは、
スティクスを好きになるかどうかにかかっている、と言って間違いないですね。

スティクスの軽妙なセリフはくせになります。
特にスティクスが死んでしまった時の、プレイヤーに対する罵倒は見もの。

死亡シーン1
(「YOU ARE DEAD」って……。死んだのはお前じゃなくてオレ様だぞ!)
確かに…笑

死亡シーン2
(おい!恥ずかしがらなくてもいいぞ!難易度を下げても誰にも言わないから。)
いや、これもう一番簡単な難易度なんですよ…。

ター○ネーター

このあと中指を突き立てられます

この他にも何種類かありました。
食べ物や飲み物に毒を吐いて暗殺できるスティクスですが、プレイヤーにも毒を吐きかけてきます(笑)
メタな発言だけど、スティクスだから許される感がありますね。

スティクスは貧弱

暗殺スキルや跳躍力にはすぐれているものの、基本的に敵に勝てません。捕まるとすぐに殺されます。
敵の攻撃は、ナイフでタイミングよくパリィするしかないのですが、そのタイミングが非常にシビア。

透明になったり、クローンを使ってかく乱させたりして、ステルスキルしていく必要があります。

そのため、ごり押しが通用しないんですよね。難易度がなかなかに高く、何度も繰り返すことになります。
でもそれが工夫のし甲斐があって楽しめました。

ゲーム性について

ステージクリア制

スキルやアイテムを駆使して、物を盗んだり暗殺したり任務を達成していく

敵キャラには、人間、ダークエルフ、ドワーフなどの種族がいて、それぞれ特性が異なります。
(特に、ドワーフはゴブリンのニオイに敏感に反応するから、非常にウザったかったです。基本暗殺できないし…)

一度見つかると大勢でしつこく追い詰めてくるんですよね。
スムーズに逃げられないと高確率でゲームオーバーになります。
スティクスに集団戦は不可能ですし、見つかったら基本的にアウト。

スキルは有限

透明になれるスキルやクローンの生成は非常に便利。
でも、アンバー(スティクスの好物である魔力の供給源)を消耗するので、長い時間は透明になれないしクローンも時間制限があります。

ミッション達成ごとにもらえるポイントでスティクスを強化すれば、より扱いやすく強力なスキルを覚えられるため、後半ほど楽になっていきます。
が、その分やっかいな敵も増えるんですよね。

よく考えられたバランスだと思います。

スティクスを自由に動かせるようになってからが本番

スキルツリー

はじめは操作にてこずりました。うまく動かせず何度墜落死したことか…。

どの程度で敵に見つかるか、が感覚的にわかってくると面白くなってきますね。

多くのステルスゲームでは、見つかるか・見つからないかの境界線を見極められるようになってくるとぐっと面白くなりますが、スティクスもそれは同じ。

貧弱すぎるだろこのゴブリン
と思っていたのが、スリルに変わってくるんですよね。

正面から戦えないからこその面白さを味わえます。

難易度

けっこう高め。いわゆる死に覚えゲームというやつでしょう。
(~ソウルよりは全然難しくない)
久々に手ごたえのある難度でした。

ただクリアを目指すだけならそこまで難しくないですが、トークン集めとサブミッションによって著しく難易度が上がります。

ミッションクリア時にランクが設定されており、

  • 制限時間内にクリア
  • ノーキルクリア
  • ノー警戒クリア
  • トークン取得数

で変化。
暗殺スキルがあるのに、敵を殺さないほうがランクが高くなるのはちょっと残念ですね。

クイックセーブが本当にクイックでいつでもできるので、トライ&エラーが苦になりません。そこは救いです。クリアまでに何度ロードしたかわからない…。

制限時間内クリア

制限時間は10分や20分に設定されています。
トークンを集めながらだと1時間や2時間かかるステージですから、
はじめは「こんなの無理だろ」と思う訳ですが、

ルートと敵の位置とタイミングを把握すると、そこまで難しくありません。
まあ、それらを把握するのが難しいのですが…。
(マップがないので自分で覚えるしかないのも、難易度が高い要因の一つ)

でも、そこを試行錯誤するのが楽しかった。
(バイオハザードでタイムアタックに熱中していたタイプの人ならハマるはず)

それに、クリア後にやるとスティクスが超優秀なスキルを覚えるので、案外スムーズに攻略できます。

なかなかに達成感を味わえました。


ストーリー

ヘレドリン

世界観とあらすじ

ゴブリン族の盗っ人「スティクス」は、人間族の大女と、ダークエルフの都市にあるという「大使杖」を盗み出すという契約を結んだ。
契約の目的は、報酬として提示された魔力の源「アンバー」だ。

「アンバー」の持つ魔力に魅せられているスティクスは、大量の「アンバー」を得るため陰謀と暗殺が渦巻くダークエルフの都市へと 潜入することになる……

ストーリーはよくわかりません。
単純な話かと思いきや、結末がはっきりしないので、クリア後は?が浮かぶこと間違いなし。
あとは想像に任せますみたいな感じでした。

もう少し終わりがハッキリしていれば誰にも勧められる名作になれたのでは…?
もったいない。

でも、ムービーシーンのアクションや言葉回しは素直にかっこいいと思います。
かっこいいゴブリンを楽しめる世界で唯一のゲームでしょう。

BGM

盛り上がるシーン多め

内容が暗殺ものなので、明るいBGMがあるようなゲームではないだろうなと思っていたのですが、
タイトルメニューの時点で、ああこれはスティクスのステルスを中心とした「冒険活劇」なんだということが想像できる、壮大な音楽がかかります。

地下や洞窟など薄暗いステージが多い分、メリハリが利いていて、盛り上がるシーンに見事音楽もマッチ。
わくわくするようなBGMがいいアクセントになっていました。

グラフィック

グラフィックはなかなか

なかなかにきれいです。
グラフィックについては問題なし。特に何の違和感もありませんでした。

ゲームはこれくらいで十分な気がします。

昼間の風景は特にいい感じ。
オープンワールドにしたら楽しそうですね。

総じてマニアックなゲーム

「ゴブリンが主人公」で「ステルス」と聞いてやってみたいと思っていたところ、セールが始まったので即購入。

私の場合、誰もが知っているような超人気大作だとあまり食指が動きません。
(期待しすぎて逆に楽しめなくなることが多い…)
マニアックだからこそ、評価を気にせずプラチナトロフィーまでやり遂げることができました。

ステルスゲームは数多くあるし、その中でも面白いほうだとは言えません。
しかし、スティクスのキャラクター性は一見の価値ありです。
ゲーマーならやっておいて損はないでしょう。

個人的には、ステルスできるしバトルすることもできるゲームの中で、頭を使いステルスしバレないように進める(選択肢の一つとしてのステルス)、というのが好きでしたが、今回考えが若干変わりましたね。

ステルスは、“ゲーム”であることと見事にマッチしたテーマなのではないか、と。
トライ&エラーし試行錯誤しながら自分なりのやり方でプレイする。
これはまさに、ゲーム本来の在り方なのではないか。
いわば、THE GAMEなのではいか、と思ったのです。

これまでは、私の中でTHE GAMEといえば、マリオのようなアクションやぷよぷよ・スプラトゥーンのような対戦ものなど、物語性もメッセージ性も何もないものに対して使っていました。
ゆえに、私はこれらのゲームにあまり興味がありません。
物語の終わりがきっちりと存在しない、あるいは、登場人物の言動から何も得られるものがない(多くの場合)からです。
モンハンはグレーゾーン)

でも、それらのゲームはそれでいいのでしょう。
ゲームという媒体を通して他者と交流し、その中から得られるものがあるから。
この場合のゲームはコミュニケーションツールであって、THE GAMEではなかったということ。

なるほど。ゲームは一人でやるものという私の考えでは気づけなかった訳です。

そして、今回。
『スティクス シャーズ・オブ・ダークネス』というステルスに全振りしたゲームをプレイしてみて、これこそが私の思っていたTHE GAMEなのだと気づいたのです。
(もちろん、ストーリーがいいものであるに越したことはないし、ストーリーがきっちりまとまっていれば間違いなく名作であったでしょう。)

ステージを進めていく中で、スキルが増えていく中で、スティクスに愛着が湧いていく中で、
「ここを進めば見つからないのか」「このタイミングで透明になれば見つからない」「あそこに誘導すれば楽にスルーできるな」
などと、ゲームをクリアするためだけに頭を使っていました。

それは、買ってしまったから仕方なくという義務感によるものでも、クリアしても何も得られるものがないという虚無感を見て見ぬふりするためでもありません。

ただ、頭を使ってプレイすることそのものを楽しめていたのです。
そこから生まれる緊張感やスリルを楽しんでいたのです。

これは思わぬ収穫でした。

続編が出たら買うと思います。
というか、ぜひとも出てほしいですね。
そして、ストーリーを完結させてほしい。

興味の出た方はプレイしてみてはいかがでしょうか。

プラチナトロフィー取得について

プチなトロフィー取得!

プラチナトロフィーは、一度クリアしてスキルとアイテムがある程度揃えばそこまで難しくありません。

しかし私の場合、最後に残ったのが、「アンバーの小瓶を25回飲む」
なぜか、これに一番苦戦しました。

後半ステージのタイムアタックに苦戦するかと思いきや、それらは一発でクリアし、このトロフィーだけが残ったのです。

いくら飲んでも飲んでも飲んでも飲んでも、解除されない。

なぜだ?

攻略中にも何本も飲んだから多くても10本飲めばいいだろうと思っていたのに、確実に20本以上追加で飲むことに。

あまりにも解除されないため、一度データをアンインストールし、再ダウンロード。

すると、3、4本飲んだ時点で解除されました。

はあ?

おそらく、ストーリー中の本数が加算されていなかったのでしょう。

とにかく、これでプラチナゲットです。
無駄に苦労しました。

このせいであやうくこのゲームが嫌いになるところだった…。


以上、『スティクス シャーズ・オブ・ダークネス(Styx:Shards of Darkness)』のレビューでした。